玉手箱
パロディ/原稿用紙2枚/2004.1.18
昔、むかし……。
ある浜辺の村に、ウラシマジロウという、それはそれは凛々しい若者が住んでおった。
このジロウがある日、童どもにいじめられていた亀を助けたところ、なんとこの亀、海の国の、オト姫の家来じゃったそうな。姫は大いに感激いたし、ジロウを竜宮城に招いたそうな。
ジロウはそこで歓楽の日々を過ごし、さて帰り際、オト姫からお土産をもらった。
「これは、けっして開けてはならぬ、玉手箱……」
「やれ、うれしや……」
玉手箱をしっかりと胸に抱き、亀の背に乗り浜辺に戻ると、なんということか、そこでは数十年の年月が経っておった。
悲嘆に暮れたジロウが玉手箱を開けると、煙が吹き出し、あわれジロウは、一瞬の後には、白髪、皺だらけの老爺となってしまった。
ぶるぶると震える、老いさらばえた手で蓋をかぶせるジロウ。しかしもはや遅かりし。両の手を見つめ、ジロウは悔やんだ。
「もはや、もとには、戻らぬものか……」
すると、玉手箱の中から、小さな、それでいて張りのある声がするではないか。
「もうし、ジロウさま、蓋をお開けなされまし……」
「あいや、そう呼ばわるそなたは何者ぞ……」
「わらわの名は、希望≠ニもうす……」
ジロウは箱にしっかりと紐を掛け、封印し、土中深くに埋めてしまったそうな。
トッピンパラリのプゥ……。
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